1. 助動詞
1. 助動詞
ロシア語で会話をする時に絶対必要な4つの単語があります。それは、次の4つです。
можно / нельзя / надо / не надо |
実際、私もロシアに住んでいた時に毎日使っていました。もちろんロシア人もよく使います。「そんなにすごい単語なら早く使えるようにならないと!」ということで、どんな時にどんな風に使うか、さっそく以下でみてみましょう。
[許可を求める]
A:Можно это? (これ、いいですか?)
B:-Да, можно. (はい、いいですよ。)
-Нет, нельзя. (いいえ、だめです。)
[必要かどうか尋ねる]
A:Это надо? (これ、必要ですか?)
B:-Да, надо. (はい、必要です。)
-Нет, не надо. (いいえ、必要じゃありません。)
びっくりするほど簡単ですね!例文には文脈がなく、何についての話かよくわからないかもしれませんが、逆にどんな文脈でも適用可能なのがこれらの語の便利なところ。たった4つの単語を使いこなすだけで、日常生活で出くわす様々な場面に対応できるんです。名詞や形容詞のような変化の煩わしさもないので、間違いを恐れず、どんどん使ってみてください。
ところで、この4つの単語、上の例文では単独で用いられていますが、実はロシア語の助動詞なんです。(※助動詞は言語によって定義も形も異なるので、ここでは「動」詞を「助」ける言葉という意味で説明していきたいと思います。)
можно – нельзя、надо – не надо がそれぞれ «肯定ー否定» の対応関係にあるので以下の表で確認しましょう。
肯定 | 否定 |
можно 可能:~できる 許可:~してもいい |
нельзя 不可能:~できない 禁止:~してはならない |
надо 必要・義務:~しなければならない |
не надо 不必要:~しなくてもいい |
たまに можно の否定を не можно とする人がいますが、そのような表現はロシア語ではありえませんので、気をつけましょう。
英語では can, may, should といった助動詞を動詞の不定形(原形)と組み合わせることで、可能(~できる)・許可(~してもよい)・必要(~しなければならない)等、様々な意味を表しますが、ロシア語も基本は同じです。
Где в этом городе можно посмотреть интересные вещи? (この街ではどこで面白いものを見ることができますか?)
Нам надо закончить эту работу до завтра. (明日までにこの仕事を終わらせないといけない。)
Вам не нужно прийти завтра. (明日は来なくてもいいです。)
下線部の単語は動詞の不定形です。語順も英語と同じですね。
ただし、違うところもあります。2つ目と3つ目の例文の нам と вам に注目してください。それぞれ代名詞 мы と вы の与格ですね。このように、助動詞文では主語が与格で示されるんです。урок5 で勉強した副詞文のルールと同じです。以下で比較しましょう。
副詞文:Тебе удобно в понедельник? (君、月曜日は都合いい?)
助動詞文:Здесь вам нужно написать своё имя. (あなたはここに自分の名前を書かなければなりません。)
1. よく用いるロシア語の4つの助動詞と意味
можно – 1. 可能(~できる) 2 許可(~してもいい)
нельзя – 1. 不可能(~できない) 2. 禁止(~してはいけない)
надо – 必要(~しなければならない)
не надо – 不必要(~しなくてもいい)
2. 助動詞文の主語は与格で表される。